明後日からでいいかな

とある男子達の多趣味な記事をご紹介

〔2021年冬〕今期アニメ紹介 BLACK -前半戦- 2.『回復術士のやり直し』

 

ども、ざる蕎麦でございます。

前回記事の評判が思ったより良くて、調子に乗って翌日には続編を執筆した次第であります。

我ながらいい記事書いたと思ってましたが、冷静になってから見ると大量の誤字とお粗末な文章でライターとしてはまだまだだと思いました。そこらへんはまだ離乳も済ませてないような段階なので、いつか訪れる成長期を気長に待っていてください。

 

では、下手な前振りは昨日の僕(〔2021年冬〕今期アニメ紹介 BLACK -前半戦- 1.『俺だけ入れる隠しダンジョン』 - 明後日からでいいかな)がやってくれてるので、早速紹介していきます。

 

 

今回選ばれた、問題作2匹目はこちら!

 

 

 

2.『回復術士のやり直し』

 

 

事前評価や原作について知っていた人からすればこれは出来レースだったかもしれません。

なぜかずっと近所の本屋に大々的に置かれていたので、アニメ化前からこの作品は認知していました。表紙がみたことある絵だったんですよ、興味はありましたね。(エッチな漫画やイラストでおなじみのしおこんぶ先生の絵は特徴的で、脳で判断する前に下半身が教えてくれました)

結局原作こそ手にすることはありませんでしたが、適当にレビューやらを読み漁ったりしてました。

 

そこで目にしたのは、この世の地獄

驚くべきことに、この作品にたいして好印象、肯定的な意見はありませんでした。

一つもですよ、一つも。

そりゃすべて探したわけではありませんが、漁ったうち一つも見つからないというのは明らか異様なことです。

当然、作品に触れる前に否定することはできませんが、そういう作品だと印象を持たざるを得ません。

やばさオーラ前回の本作がどんなものを見せてくれるのか、アニメ化が決定したと聞いた時はよくわからんわくわくがありましたね。

 

あらすじ

裕福でない環境に生まれながらも穏やかな日々を送っていた少年・ケヤルは勇者に憧れるごく普通の少年だったが、ジオラル王国の第一王女にして【術】の勇者でもあるフレア・アールグランデ・ジオラルに【癒】の勇者である事実を明かされ、村の人たちに応援されて勇者の一人となり、輝かしい旅立ちを迎えた。

しかし、その先に待っていたのは、地獄そのものとしか言いようのない悪夢の日々であった。ケヤルの【回復】は「欠落した腕などを復元する」という普通なら不可能な効果をもたらす代償に、対象者の痛みや恐怖といった経験をケヤル自身が受けなければならないという致命的な欠点を持っていた。その上表向きは清楚に振る舞いながらも本性は残忍非道かつ加虐趣味と支配欲の塊であったフレアからは、回復専門の道具としてしか扱われないだけでなく薬漬けにされ、日常的に虐待も同然の仕打ちに遭う。それに嫉妬した【剣】の勇者であるブレイドからも鬱憤晴らしで暴力を振るわれ続け、少年に欲情する変質者である【砲】の勇者のブレットからは暴力だけでなく性欲の捌け口にまでされたことにより、心身共にズタズタにされたケヤルの心は壊れ、廃人同然の身となってしまう。

だが、魔王イヴ・リースを征伐する決戦の際にケヤルは突如フレアたちへの反逆に出る。実はケヤルは、薬漬けの果てに【薬物耐性】というスキルを後天的に獲得したことによって正気を取り戻しており、フレアたちを出し抜いて「賢者の石」を手に入れるため、廃人のふりをしていたのである。

負傷していたブレイドやブレットはケヤルに見捨てられ、魔族によって嬲り殺しにされる。そして、今までの「回復」を通じて数多の勇士たちの経験や能力を得ていたケヤルは超人的な身体能力も獲得したうえ、自らの「回復」の本質が「再生」ではなく「変化」である事実にも気付いたことにより、【模倣】・【改良】・【改悪】・【略奪】といった派生能力も会得していた。

自らの手で魔王を倒したケヤルは、賢者の石による世界征服を目論むフレアの真意に気付いており、彼女からの引き渡しの要求を拒否すると、自らの【回復】と賢者の石の両方の力を使って【時間逆行】を発動する。世界を自らが旅立つ4年前に巻き戻し、前世の記憶を元に人生のやり直しと自らを虐げた勇者たちに復讐して自らの幸せを掴み取るべく、新たな旅立ちに出る。

                                              〔wikipediaより引用〕

ヒール専勇者君である主人公君が強くてニューゲームしていろんなひとに復讐していくお話。

なんだ、面白そうじゃん。ヒールで無双どんな感じかな?斬新~。

 

っと、ここでおじさんから経験則を一つ。

 

斬新は地雷!!!!!

 

・拡大解釈では済まされない<ヒール>

 

持ち味といいますか、本作を語る上で避けては通れないであろう主人公の治癒魔術。紹介するときに限らず、これは当クソアニメがクソアニメたらしめる原因であるパンドラの箱でもあるわけで。

一度クソであろうという意識を忘れて、『回復術士のやり直し』がどんなものだと予想するでしょう。一体治療魔術でどんな無双をしてくれるのか、復讐にどう生かすか、読者はその『新鮮ななにか』を求め、本作の購読、視聴を決める方はいるでしょう。かくいう僕もその一人でした。

 

ですが、実際は明後日の方向、飛んでくるものはボールに留まることを知らぬデッドボール。この期待は虚しくもガーターに終わります。

 

この治療魔術がどんなものか。それは当然、何かを治すことができる魔術です。代償として治す対象の傷を受けたときの痛みや感情、経験を術士本人が追体験し、とてつもない苦痛を味わいます(まるで劣等性だな)。勇者としての位のヒールなので、通常は切り傷とかは治せるところを、主人公は部位欠損まで治せます。

・・・ここで止まっときゃ良かったのにね。

なんと、この治癒魔術は治癒魔術という域を逸脱している何でもありな魔術だったのです。

例えば、人の顔を弄る整形や記憶の消去、相手の技の模倣などなど。いつもの無双ならこの位やっても不思議ではありませんが、これらはすべて主人公の回復魔法の範疇なんですよ。

こんだけいろいろしときながら演唱はすべて『ヒール』の一言で済みます。そのせいで技を使っても主人公が何をしているのかはよく分かりません。そんなのありかよーってつっこんでくれるコミカルな作品なら笑って許されますが、残念なことに本作は超クールな復讐譚(笑)。絶対そうならんやろという心を抑えて視聴していく、新感覚ダークファンタジー★となっております。

 

 

・理解も感情移入もできない主人公

主人公の『やり直し』に入る前に、魔王戦で手に入れた賢者の石なるチートアイテムがあり、これを使って自分が今の運命に至る前の世界に戻って復讐を実行していくのですが、もうここで最初のキショキショポイントです。ヒールと言って時を遡るのはもう治癒でも回復でもなんでもないというのは置いておき、このめっちゃ凄い石があればもっと色々できたのではないかと。大体、自分に降りかかる不幸を未然に防ごうとかいう意思もなく、復讐を過去に戻って遂行しようとするのが訳分からん。一体何をしに言ったのでしょうか。そもそもタイトル、『やり直し』ってあるじゃないですか。これ全部嘘です。主人公は別にやり直したいわけではないので、薬漬けになったり監禁されたり、暴行を受けるといった一周目の出来事をそのままなぞります。それどころか薬漬け対策に毒キノコをむしゃむしゃ食べてたり、男に犯されたり、彼は何がしたいのでしょう。

でも我慢しました。どんな形であれ本作は復讐譚ですから、復讐するところまではせめて待ってやろうと。

ついに来た最初の復讐、一体どうなっちゃうんだー?

ざんねーん、第二のキショキショポイントでしたー。

 

復讐する相手を拘束!

今から指を一本ずつ折っていくから、声を出さずに全部の指が終わるまで耐えられたら、開放してあげるよー。

あてぃし、頑張る!耐えてみせる!

ぽき、ぽき。

(あ、あと一本でおわりゅ!)

残念、ヒールでもとに戻したんではじめからやり直しでーす。

そ、そんなあ。

 

こんな感じのシーンがあったんですよ、お、復讐してんじゃんって。でもなんかおかしい。

あれ?こいつ普通にヒール使えてね?使ったら苦しむんじゃないの?

きっと主人公は鋼の精神の持ち主です。これを続けるごとに折られた経験は蓄積し、帰ってくるはずなのに、意気揚々とヒールするってのはそういうことですよ。

あとは作者の趣味かところ構わずエッチします。

(特に何もないまま背景を眺めるだけで、エッチシーンはカットでしたが、どうしても見たい人は円盤をかうかatxでチェックしましょう)

主人公がしたいことは復讐ですが、実際のところ性欲なんですよ。復讐要素より明らかに肌色が多いです。

主人公の最終目標は幸せに過ごすことですが、復讐相手の顔を変え、記憶を消して傍においてます。本当にそれでいいのか主人公。

あんなに愚直に毒キノコに喰らいつき、男に犯されてまで成し遂げた復讐がこれですよ。あまりにも人物の心情が浅いというか適当。

他にも無数のキショキショポイントがありますが、書ききれないので割愛。

個人的に一番キツかったのは行商人と交渉した時のシーンでした。ヒロインに頭よさげに自分の戦略を語りますが、あまりに浅く、いかにも失敗しそうで気持ち悪かったです。ヒロインもなるほどと納得し、主人公頭いいと持ち上げるのでなお気持ち悪かったです。主人公の戦略、作戦ががばがばで理解に苦しむのはいつものことですが。

 

 

・最後に

 

本当に見ていて不快というか、単純に胸糞ってのもあります。抵抗がないとかそういうより、矛盾だらけで意味不明な胸糞に襲われて胸糞でした。胸からは糞の匂いがこびりついて離れません。

復讐譚としての評価は挙げられませんが、エロだけを求める分にはいいんじゃないでしょうか。

あと唯一アニメとして評価できるのは声優の演技力です。うなりとか色々凄い。そっちの方面に興味があるなら悪くないと思います。

ここまでご覧いただきありがとうございました。本作に興味を持った方のため、一おいときますね。

 

 

 

ではまた会う日まで。